日本の「知識偏重教育」がオランダに学ぶこと | 学校・受験 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

日本の知識偏重教育の問題点とオランダのイエナプラン教育について。

ワークシェアリングが進んでいるので、担任の先生も月・火・水の先生と木・金の先生といったように2人の教員で分担している

イエナプラン教育では一般的な学年制を採用しておらず、ファミリーグループと呼ばれる異年齢学級を編成し、共に学んでいく。この学校では、低学年(4~6歳)、中学年(6~9歳)、高学年(9~12歳)という3つのカテゴリーを設けている。

それぞれの教室では、年長者が年少者に優しく接する、わかりやすく勉強を教えるといった光景を当たり前のように見ることができる。

オランダでは、教師に1人当たり年間13万円という研修費が支給される。彼らは、日々進化する指導法や教材、さらには社会課題にキャッチアップすべく、自らの興味や課題に沿って研修を受け、自己研鑽(けんさん)に励むのだという。

校長先生は1人しかいないのですが、不在の日は他の先生同士でカバーし合う

もちろん、責任者不在だからといって保護者からクレームが来ることもない。

オランダのイエナプラン教育の一幕

「じゃあ、このなかで自分がいちばん気に入った石を取り出して、みんなに紹介して」

ある男の子が、サークルの中央まで進み、ひとつの石を持ち上げる。先生が極めて穏やかな口調で問いかける。

――あなたは、どうしてこの石を選んだの?

「(値段が)高そうだったから」

――どうして、数ある石のなかで、この石は高いと思ったの?

「ええと……珍しそうだったから。ほかの石と違う形だし」

――他の石と形が違う珍しい石だと、どうして値段が高くなるのかしら?