記者①
「具体的な目標は? 今の目標はないのですか」
菅首相がワクチン接種には「8月末までに2回接種を4割に」などと目標を掲げる一方で、人流を減らすことには目標がないと指摘。どれだけ人流を減らすのか、そして、どうやって減らすつもりなのか、などと質問をした。
自民党 菅首相
「東京大会の開催が決定してから、東京に集中する人流を防ぐための対策は、当時から考えて、行ってきた」
記者① 再質問
「具体的な目標は? 今の目標はないのですか」
菅首相がワクチン接種には「8月末までに2回接種を4割に」などと目標を掲げる一方で、人流を減らすことには目標がないと指摘。どれだけ人流を減らすのか、そして、どうやって減らすつもりなのか、などと質問をした。
自民党 菅首相
「ですから、そこはできていると思っています」
具体的な目標、具体的な方法について質問されているのにも関わらず、菅首相の回答は「やってきたこと」「できると思う」のみ
記者②
「首相は、先手先手で予防的措置を講ずると述べたが、逆に感染者は過去最多を記録した。このような事態になった理由と自らの責任についてお伺いしたい」
自民党 菅首相
「増加の要因として指摘されるのはデルタ株の急速な広がり」
感染者数最多を記録した原因と責任について質問されているのにもかかわらず、菅首相の回答は「デルタ株のせい」
記者②
「オリンピックが開催される中で首相の自粛を求めるメッセージは乏しく、発信をしてもワクチンが効果を上げている内容ばかりであることが国民の危機感の欠如につながっているのではないか」
自民党 菅首相
「ワクチン接種こそがまさに決め手であり、総力をあげて接種を進める必要があると考えている」
ワクチン効果ばかり喧伝する一方、オリンピック開催・自粛メッセージの乏しさが原因では、という記者の問いに対し、菅首相の回答は「ワクチンが決め手」のみ
記者②
「首相は国民の命と健康を守ることがオリンピック開催の前提と発言したが、現在、国民の命と健康は守られているか。オリンピック、パラリンピックはこのまま予定通り開催するのか」
自民党 菅首相
「オリンピックは、いま東京への交通規制、首都高の1千円の引き上げ、あるいは、東京湾への貨物船の入港を抑制するとか、テレワークもそうだが、そうした対応によって、人流が減少している」
「さらに抑制をするためにオリンピック、パラリンピックをご自宅でテレビ観戦をしていただけるように要請をしっかり行っていきたい」
五輪開催の前提として菅首相自身が挙げていた国民の命・健康は守られているか、五輪はこのまま開催していいのか、という問いに対し、菅首相の回答は「自身の施策により人流が減少している」「五輪は自宅観戦の要請をする」のみ
記者③
「東京オリンピックを中止しない理由として、人流が減っていると述べたが、その認識は変わりないか」
自民党 菅首相
「開催するにあたりIOCに対して18万人くらい、選手や関係者が日本に来る予定でしたが、それを3分の1にお願いさせていただいた」
「(オリンピックの)視聴率は非常に高いようで、ご自宅でご覧になっている方がたぶんたくさんいらっしゃるのだろう」
「それとこの大会を無観客にして開催をさせていただきました。そうした点から私が申し上げたところです」
人流が減っているかどうかを問われているのに対し、菅首相の回答は「五輪関係者の来日を減らした」「五輪自宅観戦推奨」「五輪無観客化」のみ。
オリンピック前と比べて人流が減少しているかどうか、などについては、何も言及していない。
記者③
「ワクチン接種も進み、人流も減っているのであれば、首都圏でここまで感染が急拡大することはないのではないか、という指摘もありますが、見解は」
自民党 菅首相
「・・・」
記者④
「デルタ株を見くびっていたことが感染爆発の背景にあるのではないか」、「もし感染の波を止められず、医療崩壊して、救うべき命が救えなかったとき、首相を辞職する覚悟はあるか」
自民党 菅首相
「水際対策をきちっとやっています」
感染対策に問題があったのでは、医療崩壊したら辞職する覚悟はあるか、との問いに、菅首相の回答は「きちっとやっています」のみ
記者④
「辞職の覚悟について教えてください」
自民党 菅首相
「しっかりと対応することが私の責任で、私はできると思っています」
辞職の覚悟の有無について問われているのに、菅首相の回答は「しっかり対応する」「私はできる」
この菅首相の質疑応答を聞いて、菅首相の「私はできる」との発言を信用する人がいるのだろうか。